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DV子どもプロジェクト/活動報告 6子どもプロジェクト設立から
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ボランティア・スタッフ 養成講座の様子 |
プログラム実施に先駆け、ボランティア・スタッフを養成・募集するために、11月には京阪神で臨床心理士を育成している大学院(19大学)に「ボランティア・スタッフ養成講座」の案内を送り、12月6・7日の講座には、現場で活躍されている専門家や学生の17名が受講してくださいました。
講師として村本が「子どものトラウマと心理的影響」について、理事の冨永が「トラウマ動作法の理論と実践」「トラウマと転移・逆転移」について、いくの学園の斎藤恵美さんが「DV・虐待被害を受けた子どもの現状・母親の現状」について、そして支援の現場で活躍している活動会員の実践報告など、支援の理論と実践の両面について学び、大変充実した講座になりました。
12月末から、カナダ・オンタリオのプログラムとアメリカのDAP(ミネアポリス家庭内虐待プロジェクト)を参考にしてプログラム作成を始めたのと同時に、マスコミを媒体としたプログラムの広報活動を行い、1月7日に朝日新聞、23日には京都新聞に案内が掲載されました(9ページ)。その際に、多くの問い合わせをいただき、こうした取り組みへの関心やニーズの高まりを改めて実感しました。
問い合わせでは直接の申し込み以外に「京都以外で開催の予定はあるか」「現在進行でDVを受けているが、こうした場合はどこで援助を受けたらいいか」「中・高校生の子ども向けプログラムも開催してほしい」「DV・暴力などの人権教育に取り組んでいるが、そういった話を教育の現場でしてもらえるか」「各地のDV自助グループについての情報を教えてほしい」など、当事者の方や多領域の援助者、各専門機関から声を寄せていただき、それぞれに必要とされている情報提供を行いました。
なかでも「幼い子どもの託児はありますか?」という当事者の問い合わせに、子どもを実家や近所、託児所などに預けられないという、かつてのDVの影響として社会のなかで孤立して生活されている様子に、心を痛めることもありました。今回のプログラムでは場所や部屋数などの関係から実現できなかったのですが、こうしたお母さんもプログラムに参加できるように、受け入れ体制や配慮について、今後、検討が必要な課題だと思います。
参加希望者には、現在の状況を詳しく把握するために、事前インタビューを設け、その後にようやく(!)プログラムの開催に至りました。プログラムには3組の母子(うち、きょうだい1組。男の子3名、女の子1名)が参加してくださいました。また、ボランティア・スタッフも学生、専門家総勢12名が子どもグループ、母親グループそれぞれに分かれてプログラムを行いました。日程やプログラム内容は下記の通りです。
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プログラムのスタッフ・ ミーティングの様子 |
| 子ども(13:00〜14:30) | お母さん(13:00〜14:30) | ||
| 1 | 2/8 | お友だちと出会おう | 自己紹介とオリエンテーション |
| 2 | 2/15 | どんなときがホッとする? | ストレス対処法とリラクセーション |
| 3 | 2/22 | どんな気持ち? | 感情表現の意味や方法を学ぶ |
| 4 | 2/29 | 言葉で伝えられるかな? | 怒りのコントロールを学ぶ |
| 5 | 3/7 | 暴力ってなあに? | 暴力の影響と対処法を学ぶ |
| 6 | 3/14 | 自分を大切にしよう! | まとめ−安心とつながりを大切に |
子どもグループでは、ゲームやワークを通して自分や人を大切にすることを学び、お母さんグループでは、子どもの変化や成長を支えるための心理教育的なワークを中心にして進めました。当初は構造と非構造化グループの両方を考えていましたが、参加人数の関係から、親子ともに全日程を構造化することになり、スタッフもプログラムを進めながら、毎週、プログラムの検討と作成を繰り返して進めてきました。また、スタッフが役割分担をし、プログラム作成から実施まで、専門的な視点を持ちながら集団でグループを作り上げていくことは、子プロの取り組みとして初めてだったので、スタッフそれぞれに多くの気づきや変化があったように思います。
私自身、予備調査からプログラム実施に至る過程に関わらせていただき、多くの人との関わりからたくさんのことに気づき、成長したとともに今後の課題も見えてきました。そして何よりも、子プロの皆さんとともに、1年という歳月をかけて1つのプロジェクトを作り上げてきたことを嬉しく思います。また、子プロの歩みのなかで、私たちの活動の広がりから、様々な立場の人とつながりを築いてきたことを感慨深く思います。
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子どもグループでは、 パペットをつかった人形劇が 大好評でした。 |
以下、プログラム終了時のアンケートから、参加したお母さんとボランティア・スタッフの感想を紹介して結びとしたいと思います。
・自分の思い・考え方について気づくことが多かったし、毎週子どもと同じ時を過ごせたので、共通点が生まれたと思う。
・「自分自身に余裕を持つ」ということ。このままの自分でいいんだし、このままの子どもたちでいいんだということに気づきました。
・私自身、子どもも、ネガティブな表現は我慢して口にできなかったが、今回のプログラムで表出できるように、少し上手になったと思う。
・子どもと接する時、どういうメッセージがプラスになるのかを考えるようになりました。伝える言葉一つ違うだけで、子どもにすっと受け入れてもらえるとプログラム中に実感できたことは大きな収穫です。
・子どもは思った以上に色々なことを考え、発言してくれると痛感した。子どもの力を信じ、感情表現などの心理教育を積極的に入れていくのは、とてもいいことだと思う。
・神戸のA少年の社会復帰や更生の課題、被害者遺族や社会感情など、今回の報道をみて、いろいろ感じさせられています。今夜は、犯罪をおかした少年を担当することがある裁判官や弁護士らとの勉強会があり、いろいろ語り合いました。裁判官によれば、離婚をめぐる家事調停では、 経験上、三分の一以上、DVがらみだそうです。少年の更生と、加害者と被害者との対話を通じた紛争解決をテーマにしている司法関係者らの取りくみも、始まっていますが、それは、今回おこなったDV家庭に生きる子どもケアの取り組みとも、つながることを感じました。また、大阪府の委託でおこなっている「DV加害者脱暴力援助プログラム」(大阪YWCA)の運営に関わっていて、それとも、関係してきます。被害者支援を最優先にしながら、暴力の予防と、加害者への対応(制裁と更生支援)など、コミュニティの中で、総合的な取り組みがもっと必要であることを感じます。
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受付のプログラム・ポスター |
(ニュースレター第7号/2004年5月)
© FLC安心とつながりのコミュニティづくりネットワーク (tsunagari@annshinn.com) |